もう無理、抜いて、イかないで出さないで
第13章 【童貞に犯され輪姦される負のループ】
「えっ!嫌だよ、あいつらマジで長居するから」
このまま居留守使って寝てたってことにすれば良いんだから。
静かにして、とジェスチャーするとグイと近付いてきた佐藤さんが耳元で囁くんだ。
「どうせ皆、童貞でしょ?せっかくだし、良いんじゃない?」
「えっ?わわっ!」
勝手に僕の携帯に出た佐藤さんは「今開けるねー」と奴らに言ってしまった。
ドアの向こうで固まってる姿さえ想像出来る。
慌てて服を着た僕はゴミ箱にティッシュを捨てて、出していたコンドームを枕の下に隠した。
居るはずもない学校一の美人な佐藤さんが僕の家から出てくるなんてこんな世界線あって良いのだろうか。
「お待たせ」って出迎える佐藤さんに皆が固まってる。
「仮病って皆知ってたんだね」と天使の笑み。
どうなってんだ?って奥から出てきた僕と交互に見てる。
僕も頭がパンクしそうだ。
どう説明したら良いんだよ。
部屋に通しても皆が床に座って正座だ。
ベッドに座る僕と佐藤さんをチラチラ見てる。
「あれ?いつもこんな感じ?もしかして、緊張してたりする?同級生なのに、フフフ」
明らかに天然発言の佐藤さんに「そりゃ高嶺の花ですから」と思わず言ってしまった。
それを豪快に笑うんだもん、皆がまた惚れてしまう。
「初めて言われた」ってお腹抱えてる。
それすら可愛いから眼福なんですよ。
ヤバい、さっきの佐藤さんを僕しか知らないと思ったらムクムクと起き上がってきた。
「何で、佐藤さんが…?」
連れの一人がモジモジしながら聞くと、
「だって連れ込まれたから……連絡帳持って来ただけなのに」ってバカ正直に言うことないだろ。
僕の様子をチラホラ見ながらほくそ笑んでる。
小悪魔だ……完全に。
頼むからさっきのことは言わないで。
こいつらに何されるかわからない。
袋叩きは確実だ。
「何してたか気になってるでしょ?誰も居ない家に2人きりだったもんね」
「さ、佐藤さん、誤解しちゃうからもうその辺で…」
慌てて違う違う、と友達にジェスチャーする。
そんな僕の苦労なんて何とも思ってないんでしょ。
クスクス笑って「早漏だったね」って衝撃的発言するんだ。
皆の視線が一気に集中して。
オワッタ……僕の人生。