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雨とピアノとノクターン

第2章 出会い編:一年生の風紀委員長

翌朝、満たされた気持ちで僕がベッドで目覚めると、横にいるはずの鳴海が居なかった。
「…鳴海?」
 僕が部屋中を捜すと、食卓に走り書きのメモがあり、朝食が用意されていた。鳴海の、少し癖のある字が並んでいる。

≪朝飯、作っておいた。
朝、すっげぇー恥ずかしいし、どんな顔してお前と会っていいか、わかんねーから、先に学校行く。温水プールでも行って、朝風呂っぽく泳いる。    =鳴海=≫

「…鳴海、卵、少し焦げてる。でも…」

 いただきます。
 僕はその手紙を読んで、また幸せな気持ちになっていた。僕らは自然に惹かれあって結ばれた。そしてそれはのちに罪深い秘密を抱えることになるとは、夢にも思わなかった。若さゆえの、衝動のために。

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