雨とピアノとノクターン
第8章 暗躍編:生徒会長失脚計画
一方そのころ、校舎の1階に位置する生徒会室で佐屋は生徒会に対する要望書などを集まって来た書類に目を通していた。すると、外側から小さな小石が窓に当たる音がした。
窓に背を向けて座っていた佐屋は、振り返って窓を開けた。そしてその窓の外には、背を向けるようにして井野口颯が立っていた。
「佐屋様、薬師寺と浦原がまた暗躍しております」
「……知ってる。いつものことだろう?」
「今回は何やら策があるようです。お気をつけ下さい」
「ああ、承知した。僕は大丈夫なんだが…」
「……鳴海様ですか?」
「僕から気を付けるようには言っているんだ。でも、あまりうるさく言うと鳴海はへそを曲げるから…」
「わかりました。自分が鳴海様を見張りましょう」
「頼むよ、井野口」
井野口は素早くその場を離れていった。
窓に背を向けて座っていた佐屋は、振り返って窓を開けた。そしてその窓の外には、背を向けるようにして井野口颯が立っていた。
「佐屋様、薬師寺と浦原がまた暗躍しております」
「……知ってる。いつものことだろう?」
「今回は何やら策があるようです。お気をつけ下さい」
「ああ、承知した。僕は大丈夫なんだが…」
「……鳴海様ですか?」
「僕から気を付けるようには言っているんだ。でも、あまりうるさく言うと鳴海はへそを曲げるから…」
「わかりました。自分が鳴海様を見張りましょう」
「頼むよ、井野口」
井野口は素早くその場を離れていった。