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鳴海は不思議そうな顔で僕を見つめ返してきた。眩しい大きな空色の瞳。
「……この家で、暮らさないか？君も…独り暮らしって…噂で聞いたから」
　自分でも、唐突に何を言い出したのだろうと思っていた。だが、僕はこのまま鳴海が帰ってしまったら、それで終わってしまう…と感じていた。
　僕は…鳴海との始まりを自分で作りたいと思った。彼を引きとめることで、『僕らは新たに始まる』。
「……オレ、メーワクかけるかもしんねー」
「…だろうね」
「くっそ、否定しないのかよ」
「今の状態で嘘じゃない」
「…それに、今まで育った環境も違うし。それに、オレ、馬鹿だから」
「…解ってるよ」
「そんでも…いいのかよ？」
「ああ、君さえ良ければね…」
「お……おぅ！なんか…なんかこれって…すんげぇ嬉しい！！」
　鳴海はまるで闇の世界から抜け出てきたような顔で、僕の手とガッシリ握手した。
　今日から僕らは…トモダチになった…。
　そして、奇妙な共同生活が始まった。