雨とピアノとノクターン
第9章 暗躍編:トラブルメーカー
「君が僕らの学園をなんとなく気に入らないのは理解しているつもりなんだ。
実際、僕は生徒会長をやっているけれど価値観も意見もずれている人間はたくさんいる。たくさんいることで意見はたくさん生まれるし、ひとりじゃ思いつかないアイデアだってある。感じ方もひとりひとり違うからね」
「……わかった。お前らのこと、ちょっと勝手に妬むとかダセぇことして悪かったな…」
大我は素直に頭を下げた。佐屋は解っていたのだ。彼の本質は悪くはないことを。現に彼を連れてきた教師のまなざしが優しかった。彼は粗暴に見えるが
意外に周囲に愛されている。自分と鳴海が恵まれなかった“良い人間との出会い”が彼にはあったのだ。羨ましいと思えるのはむしろ佐屋の方だった。
「いいんだ、謝る必要なんてないよ。それよりも、この画像を撮られた状況について教えて欲しいんだよ」
「……それは、仲間が一方的に他所の学校の連中に絡まれてボコられたから、助けに行ったンだよ。たむろってた公園だったかな…。あっちが先に手ぇ出して来やがった」
「わかった、大我君、有難う。今の君のこと、うちの教師に伝えてもいいかな」
「ああ、いいぜ。なんなら行ってやってもいいんだぜ?」
大我は快くそう言うとニヤリと笑った。
実際、僕は生徒会長をやっているけれど価値観も意見もずれている人間はたくさんいる。たくさんいることで意見はたくさん生まれるし、ひとりじゃ思いつかないアイデアだってある。感じ方もひとりひとり違うからね」
「……わかった。お前らのこと、ちょっと勝手に妬むとかダセぇことして悪かったな…」
大我は素直に頭を下げた。佐屋は解っていたのだ。彼の本質は悪くはないことを。現に彼を連れてきた教師のまなざしが優しかった。彼は粗暴に見えるが
意外に周囲に愛されている。自分と鳴海が恵まれなかった“良い人間との出会い”が彼にはあったのだ。羨ましいと思えるのはむしろ佐屋の方だった。
「いいんだ、謝る必要なんてないよ。それよりも、この画像を撮られた状況について教えて欲しいんだよ」
「……それは、仲間が一方的に他所の学校の連中に絡まれてボコられたから、助けに行ったンだよ。たむろってた公園だったかな…。あっちが先に手ぇ出して来やがった」
「わかった、大我君、有難う。今の君のこと、うちの教師に伝えてもいいかな」
「ああ、いいぜ。なんなら行ってやってもいいんだぜ?」
大我は快くそう言うとニヤリと笑った。