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雨とピアノとノクターン

第10章 暗躍編:借り

「鳴海ー!クロワッサン焼けたよー?ほら、起きておいでよ」
「うるせー!お前はとっとと学校行けよ、生徒会長!!」
 朝食の支度を終えた佐屋は、ここ最近停学処分を受けて家でふて寝ばかりしている鳴海のベッドサイドに立った。
「朝食はちゃんと一緒に食べてくれないか、鳴海?」
「……うるせーって言ってんだろ?オレは眠いんだ!」
「鳴海……もしかして学校を辞めても構わないとか思ってない?堺谷さんの耳にもこのことは入っていると思うから、せめて家の中だけでもちゃんとしろよ?」
「……どうせ佐屋なんかにオレの気持ちなんてわかりっこねーんだよ!お前はずっと優等生で、先生連中に目を付けられることなんてねーんだろ?オレはずっと金髪がどーの、態度がどーの、成績がどーのってそればっかり!うんざりしてンだよっ!」
 吐き捨てるようにそう言った鳴海は掛布団の中に再び潜り込む。その様子にため息をつきながらも、佐屋は布団を強く捲り上げた。

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