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雨とピアノとノクターン

第10章 暗躍編:借り

「……や………やめっ……」
 佐屋は鳴海の下着も剥ぎ取り、両脚を持ち上げ、なんの潤いの助けもなく、いきなり己の性で彼を貫いた。
「い………痛いっ……やめ……やめてくれよ…佐屋ぁ」
 やり場のない二人の怒りは佐屋の凌辱に発展していく。
「やめ……佐屋……あっ!!」
「……僕が……鳴海を…どれほど愛しても……君は自分の価値ばかり下げようとするんだな?……何故だ…?」
 ぐいぐいと腰で佐屋に押し込まれ、鳴海は痛みを逃がして息をする。そう、力を抜いて身体をそのまま彼に預ければ、やがて訪れる波は快楽だから。
「……ああ……なんで……なんでだよぅ。オレに……構うな…っ」
 言葉では抵抗しながらも、鳴海は佐屋に愛されるのを期待する。そう、佐屋は自分が望むように愛撫をくれる。欲しいままに交わって獣のように汗まみれになって愛し合ういつもの行為になっていく。

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