僕の体質❤️ヒーローの躾
第14章 涙の恋人
「――――恵兔?」
後ろから怖がらせないように声をかけると…
恵兔はゆっくりと振り向いた…
大きな瞳から…こりゃまた大きな涙をボロボロこぼし…俺を見つめるその目は――――…
なんとも…儚げで…尊い――――…
「――――泣いてても…恵兔は…可愛いんだな…」
「――――……グスン…うっ…ぅぅ」
ハッ!!!
俺はなんと不謹慎な!
無意識にポロっと本音が――――!
「////ヒロ…君…///ヒロ――――君…」
「///おっ…ご、ごめん!あの変態はちゃんと警備員に引き渡してきたから!もう、大丈夫だからな!怖かったな、悪かった――――…一人で待たせて…」
すると、大きな瞳に涙を溜めた恵兔がブンブンと首を横にフル。
「――――あ…クレープ…ビックリして握り潰しちまったんだな…落ちてぐちゃぐちゃ……俺のも…アイツ取っ捕まえる時に放り投げちまった…」
階段と地面に落ちたクレープの残骸に…「しょうがねぇ~なぁ」と、片付けようとすると…
「ぅっ…ぅぅぅエーン…ごめんなさい!ごめんなさいヒロ君…僕が…こ…んな…っっ体質じゃなかったら……もっと――――っ普通に…学祭も楽しめたのに――――僕が…僕が…///うっ…うっぅぅぅ…」