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月のウサギは青い星の瞳をしているのか 〜キサンドリアの反乱〜

第12章 メテオシュタイン


「作戦は事前に渡した指示書に記載した通りだ

 極秘裏に進められてきた〈地球寒冷化作戦〉の2手があと数時間後に開始される

 それぞれの部隊に分かれて我が社も作戦に加わる

 こちらの部隊は月連邦軍の増援部隊を食い止め、ラグランジュ・ポイントへの補給経路を断たせるのだ

 正規軍はフォン・ブラウンだけではない

 各鉱山都市に集結している増援部隊を殲滅せよ

 時間がない

 量産機中隊はフォン・ブラウンへ

 足の早い試作機は各鉱山都市へ分散せよ!」



上官の激によりパイロットたちは四散した


マルコがダイアナに近付く


「俺はガラクスイシリーズの混成部隊だ、ダイアナは?やっぱりメテオシュタインか?」


「ああ、今ある機体の中では一番足が早いからね、それに端末の情報では〈アガルム鉱山〉に連邦軍の部隊が集結しているらしい、
 そこの撃破ってとこだ」


「メテオシュタインなら単独行動だな、アレについて行ける機体は無い、お互い無事ならまた俺の部屋に来いよ、じゃあな」


「バカヤロー、お前の相手はもういいよ」


ふたりは拳を合わせて別れた


アナハイムの試験工房から次々とシャトルが飛び立つ


続けて宇宙航空機とモビルスーツのハイブリット〈ガラクスイシリーズ〉が離脱していく


最後に純白の流線型の機体、ダイアナのメテオシュタインが飛び立った


カタパルトから飛び出すと、瞬時に腕を収納して高速移動フォームに変形し、凄まじいスピードで滑空していった


それを基地の展望デッキから見届けているのはダイアナのかつてのパートナー、アンバー・ブールバイだ


アンバーは前日の過労によりドクターストップとなっていた


アンバーは泣き崩れ、動けなくなってしまった…


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