
月のウサギは青い星の瞳をしているのか 〜キサンドリアの反乱〜
第13章 マスドライバー
本来、岩石資材を宇宙空間に撃ち出す為の設備〈マスドライバー〉
岩石を貼り付けた巨大な船〈ストーム〉は見るからに鉱山から産出された鉱石の塊のようだ
激しく撃ち出された〈ストーム〉は凄まじいスピードで宇宙空間を進む
目指すは地球
船内はスコットとクレア、そして重症のキアラ
キアラは応急処置程度のままコックピットに座り〈ストーム〉を制御している
マスドライバーの衝撃は相当で全体がガガガ!と振動が続く
それをキアラが何とか姿勢制御していた
「かはッッ!」
キアラが口から血を吐き出す
「キアラッッ!?」
幼い少女の傷付けた姿は異様でいたたまれないものだ
シートから降ろそうとするスコットをキアラ本人が制した
「私のことはいい、それよりもコールドスリープしている〈ワタシ〉のうちのひとりを連れて来て!誰でもいいから!」
クレアはすぐさまコックピットルームから飛び出した
クレアが向かった部屋は以前ここに侵入したときに見つけたカプセルがズラリと並んだ部屋
中にはキアラと同じ顔の少女たちが眠っていた
キアラは彼女たちのことを〈ワタシ〉と呼んだ
キアラと同じ顔の少女たち
クレアは一番手前のカプセルのそばへ近付き、パネルを操作する
しばらくしてカプセルのカバーが開き、中で眠っていた少女が目を覚ました
シンプルな肌着だけの少女にクレアは自分の上着を掛けてやる
「……おまえは……誰だ?
なぜ、わたしを目覚めさせた?」
少女は見た目の幼さとは異なり、低い落ち着いた声でクレアを見据えた
「わ、わたしはクレア…
その…、キアラに頼まれたの…
〈わたしたちのキアラ〉が重症で、船のコントロールを失いかけてる!すぐにコックピットに来て!」
「……」
眠っていた少女はクレアからの限られた言葉から状況を判断したらしく、カプセルから脚を下ろし、立ち上がった
船体の激しい揺れに華奢な身体が揺らされる
クレアは彼女の身体を支えてやりながら、部屋を出た
岩石を貼り付けた巨大な船〈ストーム〉は見るからに鉱山から産出された鉱石の塊のようだ
激しく撃ち出された〈ストーム〉は凄まじいスピードで宇宙空間を進む
目指すは地球
船内はスコットとクレア、そして重症のキアラ
キアラは応急処置程度のままコックピットに座り〈ストーム〉を制御している
マスドライバーの衝撃は相当で全体がガガガ!と振動が続く
それをキアラが何とか姿勢制御していた
「かはッッ!」
キアラが口から血を吐き出す
「キアラッッ!?」
幼い少女の傷付けた姿は異様でいたたまれないものだ
シートから降ろそうとするスコットをキアラ本人が制した
「私のことはいい、それよりもコールドスリープしている〈ワタシ〉のうちのひとりを連れて来て!誰でもいいから!」
クレアはすぐさまコックピットルームから飛び出した
クレアが向かった部屋は以前ここに侵入したときに見つけたカプセルがズラリと並んだ部屋
中にはキアラと同じ顔の少女たちが眠っていた
キアラは彼女たちのことを〈ワタシ〉と呼んだ
キアラと同じ顔の少女たち
クレアは一番手前のカプセルのそばへ近付き、パネルを操作する
しばらくしてカプセルのカバーが開き、中で眠っていた少女が目を覚ました
シンプルな肌着だけの少女にクレアは自分の上着を掛けてやる
「……おまえは……誰だ?
なぜ、わたしを目覚めさせた?」
少女は見た目の幼さとは異なり、低い落ち着いた声でクレアを見据えた
「わ、わたしはクレア…
その…、キアラに頼まれたの…
〈わたしたちのキアラ〉が重症で、船のコントロールを失いかけてる!すぐにコックピットに来て!」
「……」
眠っていた少女はクレアからの限られた言葉から状況を判断したらしく、カプセルから脚を下ろし、立ち上がった
船体の激しい揺れに華奢な身体が揺らされる
クレアは彼女の身体を支えてやりながら、部屋を出た
