クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜
第12章 薔薇の谷 編
ローズがカプセルの透明なカバーを覗き込むと同じ顔をした少女も中から見つめ返してきた
その光景を見てエアジェイは声をあげる
「すげぇッ!? やっぱアンタすげぇな!」
「瞬間的に何かの負荷がかかって自動的に被験者を守るように出来てるんだ
まぁ、ブレーカーみたいなもんだ
ただロック解除にはパスワードが要るんだ」
するとローズが反応する
「パスワードは何なの?」
「………ガブリエラの誕生日さ……」
「おじさんはラーズのお母さんが好きだったの?」
「……そんなんじゃねぇ……俺たちは兄妹みたいなもんだ、ガブリエラだけじゃない近くに住んでいた村の子どもたちはみな兄弟同然だったんだ
でも宇宙から戻ってきたときにはガブリエラしか残ってなかったがな……」
「でもパスワードにラーズのお母さんの誕生日選んでるんだからやっぱり好きだったんじゃない」
「うるさい、子供にはわからんのだ」
「おいおい、それより良いのかよ?カプセルが開いていくぜ?」
エアジェイが叫ぶと並んでいた医療カプセルが次々とカバーが開いていき中で眠っていた少女たちが起き上がってきた
ぞろぞろと立ち上がってくる子供たち
赤毛や金髪、巻き毛やストレートなどみなバラバラだったが顔立ちはみんなローズと同じ顔をしている
揃いの病院服のようなシンプルなシャツ姿の子供たちは10人、いや20人はいるだろう
「目覚めさせたのはお前たちか?」
「お前たちは誰だ?」
「なぜ目覚めさせた?」
「おい!ロック解除はしたぞ!?お前ら何とかしろッ!」
「いや、何とかって…!?ストームを動かすんだったら一人でも良かったんじゃ?」
「今さら何言ってんのよッ!
ほら、アンタたち、ボサッと立ってないでコックピットに行くのよ!ストームを動かして頂戴
ゾーナタの応援に向かわなきゃッ!!」
皆はカプセルルームから出ていくのだった
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