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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第13章 カンドゥラ沖の戦い


〈ムーンブレイド〉がようやく海岸沿いに辿り着いた


アゼルバイジャンのバクーの山奥のダムから飛び出し、国境を越え、連邦軍のアルメニアの部隊の追撃をかわしながら長い陸路の旅を終えようとしている


蜘蛛のような長い脚を器用に岩場を乗り越えて進んでいく


「ようやく黒海まで戻ってこれたわね、ジェフリー!」


キアラは数々の敵の地上部隊を殲滅させたので気分がいいようでテンションが高かった


「あぁ、懐かしの黒海だな、このあたりだとカンドゥラのエリアってところだろう
 それより此処からどうするんだ?
 海の底でも潜るのか?」


ジェフリーは嫌味のひとつでも言ってやりたかったがどうせこのクソガキには響かないだろうとそれ以上何も言わなかった


ジェフリーからすればモビルスーツの部隊で小隊や中隊の編成を組みながら任務を進めていくのが戦争であり軍隊だと思っている

それをこの小さな少女はいとも簡単に敵をなぎ倒して苦もなく進んでいくのだ

〈まるでガキのオモチャだ、笑えねェな〉


ジェフリーが適当にディスプレイを操作して機体からのカメラを次々と切り替えていく

パッパッパッと画面が変わっていく

後方には敵の生き残りたちが性懲りもなくボロボロになりながらも追撃して来ているようだ

〈敵に同情するぜ? 上空に待機しているのはフェニックス級だな、オーロラはあそこに居てるんだな
 俺の上官さんは俺に何をさせようってんだ?
 此処に坐っていても俺には何も出来ない
 せめて指示をくれよ……〉


ジェフリーは自分の役割が何なのか、いまだわからずじまいなのだ


〈オーロラはなぜ俺を新部隊の副長に据えた?

地下の研究施設でなぜキアラと会わせた?〉


アゼルバイジャン行きは〈ムーンブレイド〉の受領のためだった、というのはわかるがここから先の目的がなにひとつ理解できないのだ


ジェフリーはきっとまだこの先に何かがある、と感じていた…


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