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第2章 【第一章】彼女

 走っている途中、メールが入った。
 私はミラーハウスにいる――と。


「ミラーハウス……」


 そういえば、ミラーハウスは美里が一番嫌いなアトラクションだった。鏡に写る自分の姿を見たくないと言っていた。


 ミラーハウスに着くと、不気味なピエロの絵が入口にあった。そこを通って中に入ると、たくさんの鏡に僕の姿が写った。


「……美里? いるのか?」


 歩きながら呼びかけるも返答がない。
 やっぱり騙されたんだろうか。
 二度も騙されるとはなんて間抜けな男だと、影で二人で笑っているんだろうか。


「……美里っ……」


 どうしてこうなってしまったんだ。
 時を戻せるなら、彼女と付き合い始めた頃に戻してほしい。
 



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