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ミニチュア・ガーデン

第6章 喪失した道

 フェイクは深いため息を吐いた。
「言いたくはなかった。でも、言わせて欲しい」
 彼はそう前置きをしてから、真っ向からガルクを睨み、言い放った。
「自分で望んで行動して、思い通りにならなんて事はない。それは自分でも解っているんだろう? いや、君自身が一番自分を知っている」
 フェイクの言葉はガルクには予想外で、何を言っているのか理解出来ず、高ぶった感情が更に混乱させた。
「何を言ってるんだ!? 俺の思い通りになるなら、なんでこうなるんだ!? 俺はただ、元通りになれば、それで良いんだ!」
「だったら、元通りにすれば良い。元通りにしたくないだけだろ?」
 畳み掛けるフェイクの言葉は、ガルクにはもう理解出来なかった。彼が何を知って、何を思ってそう言う事を言っているのか、もう考えたくなかった。
「元通りになんてなるはずがないだろ!? もう、取り返しがつかないんだ!」
 フェイクに自分を理解して欲しいのか、それすらも解らずにガルクは言葉をぶつける。
「ガルク、目を覚ませ。君は長い夢を見ているだけだ」
「今の俺に、夢を見る以外なにが出来るって言うんだ!? 何も知らないクセに、知った様に言わないでくれ!」
 ガルクが叫ぶとフェイクはため息を吐き、そっと近寄った。
「君が何を言っているのか、私には解らない。だから、私の気持ちを言おう。聞いてくれるな?」
 一方的にフェイクは言い、落ち着かせる様にガルクの肩を叩いてから言った。
「私はガルクも、ラークも仲良くして欲しいと思う。それが、友達以上の関係でも構わない。でも、それに伴う責任と言うのを理解して欲しいと思う」

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