ミニチュア・ガーデン
第6章 喪失した道
「責任ってなんだよ。フェイクは何が言いたいんだ!? 教えてくれよ!」
ガルクは混乱するばかりで、呆れる様な、疲れた様なため息を吐くフェイクの表情に気づかない。
「自分で望んだんだろう? 後悔するんじゃない」
フェイクは言い、二人のやり取りに怯えながらも様子を見に来たラークに気づいて振り向く。彼の蒼白な顔に、ガルクに冷静になるように、と促す。興奮しても何の解決にもならないどころか、ラークの不安を煽るだけだ、と、そう言った。
「ラーク、ガルクとはしちゃダメだよ」
フェイクは怖がらせない様に微笑みながら彼に言った。言葉の裏に、ラークが大切なら落ち着くまでセックスするな、とガルクに警告を発しながら。
ラークはそれを理解したのかどうか、首のキスマークに触れ、ガルクを見る。その瞳は濁り、感情が読めない。知ろうと思えば、心を覗き込むなどガルクにはあまりに容易い事だ。だが、フェイクを目で追い、リビングに出た彼に着いて離れてしまい、その態度で彼の心に自分はいないのだと言われ、そんな気力もなくなってしまった。
自分は何がしたいのだろうか。そう問いかけると、恋人である彼にもう一度会いたい、と答える。だが、それは一瞬で、死んだのだから会えるはずがない、と否定する自分が居て、その葛藤の中で立ち尽くしていると気づかされる。
目の前に居る彼と、自殺してしまった彼と、何が違うのか、考えれば考える程に判らなくなる。
彼と同じ外見で、中身も彼と同じで……。
それでも、今フェイクに寄り添っている彼は、恋人と違うとガルクは思うのだ。
ガルクは混乱するばかりで、呆れる様な、疲れた様なため息を吐くフェイクの表情に気づかない。
「自分で望んだんだろう? 後悔するんじゃない」
フェイクは言い、二人のやり取りに怯えながらも様子を見に来たラークに気づいて振り向く。彼の蒼白な顔に、ガルクに冷静になるように、と促す。興奮しても何の解決にもならないどころか、ラークの不安を煽るだけだ、と、そう言った。
「ラーク、ガルクとはしちゃダメだよ」
フェイクは怖がらせない様に微笑みながら彼に言った。言葉の裏に、ラークが大切なら落ち着くまでセックスするな、とガルクに警告を発しながら。
ラークはそれを理解したのかどうか、首のキスマークに触れ、ガルクを見る。その瞳は濁り、感情が読めない。知ろうと思えば、心を覗き込むなどガルクにはあまりに容易い事だ。だが、フェイクを目で追い、リビングに出た彼に着いて離れてしまい、その態度で彼の心に自分はいないのだと言われ、そんな気力もなくなってしまった。
自分は何がしたいのだろうか。そう問いかけると、恋人である彼にもう一度会いたい、と答える。だが、それは一瞬で、死んだのだから会えるはずがない、と否定する自分が居て、その葛藤の中で立ち尽くしていると気づかされる。
目の前に居る彼と、自殺してしまった彼と、何が違うのか、考えれば考える程に判らなくなる。
彼と同じ外見で、中身も彼と同じで……。
それでも、今フェイクに寄り添っている彼は、恋人と違うとガルクは思うのだ。