ミニチュア・ガーデン
第1章 無
だが、本も彼の食指を動かすものがなく、一周して帰る事にした。
「なんか目新しいものがないなぁ」
彼はそんな風にぼやき、強い日差しの外へ出る。ともあれ、今の彼には気持ちの良い穏やかな日差し位にしか感じていないが。
ボタンを二つ開けられたシャツから覗く、白い陶器の様な肌が眩しい。ただでさえ魅力的であると言うのに、これが赤みを注し、うっすらを汗を掻いていると言う状態ならば、ガルクは触れたい衝動に駆られたであろう。人目などどうでもよいのだから。
「何を見てるんだ?」
つい彼の胸元ばかり見ていた視線に感づかれ、いやらしいな? とクスクス笑われてしまう。嫌だと言う気配の全くない表情に堪らない愛おしさに胸がいっぱいになる。
「お前に決まってるだろ?」
細い彼を後ろから抱き寄せ、耳元で囁き、吐息を流し込む。彼はそれにピクンと反応してしまう。
「やだっ。人がいるだろ?」
羞恥に耳を赤くしたラークに言われて周りを見れば、まだ店の入り口に立っていた事を思い出し、その横を二人の様子を無視して進むヒトビトが居るのだ。
ガルクからすればこんな有機物ロボットなどどうでもよいのだが、そうではないラークにはストレスでしかない。流石にそれは駄目だ。
「なんか目新しいものがないなぁ」
彼はそんな風にぼやき、強い日差しの外へ出る。ともあれ、今の彼には気持ちの良い穏やかな日差し位にしか感じていないが。
ボタンを二つ開けられたシャツから覗く、白い陶器の様な肌が眩しい。ただでさえ魅力的であると言うのに、これが赤みを注し、うっすらを汗を掻いていると言う状態ならば、ガルクは触れたい衝動に駆られたであろう。人目などどうでもよいのだから。
「何を見てるんだ?」
つい彼の胸元ばかり見ていた視線に感づかれ、いやらしいな? とクスクス笑われてしまう。嫌だと言う気配の全くない表情に堪らない愛おしさに胸がいっぱいになる。
「お前に決まってるだろ?」
細い彼を後ろから抱き寄せ、耳元で囁き、吐息を流し込む。彼はそれにピクンと反応してしまう。
「やだっ。人がいるだろ?」
羞恥に耳を赤くしたラークに言われて周りを見れば、まだ店の入り口に立っていた事を思い出し、その横を二人の様子を無視して進むヒトビトが居るのだ。
ガルクからすればこんな有機物ロボットなどどうでもよいのだが、そうではないラークにはストレスでしかない。流石にそれは駄目だ。