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ミニチュア・ガーデン

第1章 無

「これで、良いんだろ?」
 そう尋ねる彼の声には羞恥心が含まれており、そうだ、と答える代わりにコンドームを装着した指を、柔らかい肉の中にゆっくりと埋めた。
「ああっ……! あ……んっ……」
 体がビクンと跳ねたと思うと、へたりと体の上に倒れこみ、小刻みに体を震わせる。
 指からはそんな動きに合わせてキュッと締まったり、欲しがる様に緩んだりする様子が生々しい程にハッキリと伝わる。
 慣らす為に慎重に抜き差しし、少しずつ指を曲げて刺激を強くして行く。
「あ……や、んっん」
 ピクン、ピクン、と反応しながら声を漏らす様子と、指に絡みつく肉壁と滲み出る粘液の感触を堪能しながら、すっかり快楽に身を沈めている様子に悪戯心が芽生える。
 グッと奥まで中指を入れ、熱いとすら言える肉壁をグリグリと強く刺激する。
「あっ……はんっ……!」
 自分の体の上で快楽に身悶え、腰をくねらせ、苦しそうに高い嬌声を上げる中、一気に中指を引き抜き、彼が一息つく前に人差し指を含めた指二本を挿入する。
「……っ!」
 突然の快感に息を詰まらせ、大きく体を仰け反らせる。そのまま先程と同じ様に抜き差しをしつつ、指を曲げ、今度は内側の性感帯を探る。
「や……あ……」
 喘ぐ彼の息は実はずっと性器に当たっていて、熱を帯びた吐息が物欲しげに感じる。
 と、内側を探っていた指が求めてた物を発見し、彼は再び大きく反応を示す。
「あっ、嫌だ……! 嫌だ、止めて……あぅ、止めっ」
 口では嫌だと言っていても肉体は正直で、堪らない快感に仰け反るだけでは飽き足らず、腰が動き出す。

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