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ミニチュア・ガーデン

第3章 空洞の城

 合意の上とは言え、激しく嗜虐的な性交渉に恐怖する女は、要求通りに膣に力を込めてガルクの男根を締め付ける。全く気持ち良くない訳ではないが、恐怖とがごちゃ混ぜになり、彼女の意識を蝕む。
 女の事などどうでもよいガルクは己の感じる快楽に浸り、左手で荒々しく乳房を揉みしだく。柔らかく温かい感触は、触ってて気分の悪い物ではない。
 腰から背中へ、ゾクゾクと快楽が這い上がり、促されるまま女の中に望むものを吐き出す。どうせこの女も王の精子が欲しくて喜んでベッドに上がり、股を開いたのだから。
 射精により、満足感を伴う倦怠感に促されて、ガルクは女に覆いかぶさる。このまま少し快感に浸ろうかと思ったのだが、口を塞いでいた手が女の唾液と鼻水に塗れ、ぬるりと生暖かくて気持ち悪い事に気づき、舌打ちをする。
 仕方なく重い体を起こし、毛足の長いスリッパだけを履いてシャワールームに向かう。女のすすり泣く声が聞こえたような気がしたが、罪悪感など一切無く、たださっさといなくなれば良いと思った。

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