ミニチュア・ガーデン
第1章 無
腰まである長い髪は、ゴムで縛るなりすれば良い物を、ラークは面倒臭がってそのままで食器を洗い始めるのだから、毎度毎度、邪魔臭そうに何度も首を振る。
まったく、ラークらしい。と口元に笑みを浮かべてガルクは彼に近寄り、髪を掴む。肌と同じく、手入れの行き届いた髪からはフローラル系の良い香りが漂い、滑らかな指通りと、しなやかな感触は気持ちが良い。
「なんだ?」
真後ろに立ったガルクを、彼は首を仰け反らせて見上げ、大きな金の瞳を更に大きくする。
「邪魔そうだから縛ってやろうと思ってな」
「あ、助かるよ」
手を楽しませる髪の感触と、吸い込まれそうな瞳、チラリと覗く胸元に、彼に触れたい欲求に駆られ、ガルクは髪を纏めるふりをして、細い首に手を這わせた。
「やっ」
ピクンと敏感に体を竦ませ、ガルクを見上げる。
「皿洗ってるんだから、そんな事するなよ」
「ごめん。つい、な?」
彼の非難にガルクは謝罪し、改めて彼の髪を掴み、サッとヘアゴムで纏めた。
彼にはいつでも触れられる。だから、彼のご機嫌を損ねない時に思い切り触れば良いのだ。
まったく、ラークらしい。と口元に笑みを浮かべてガルクは彼に近寄り、髪を掴む。肌と同じく、手入れの行き届いた髪からはフローラル系の良い香りが漂い、滑らかな指通りと、しなやかな感触は気持ちが良い。
「なんだ?」
真後ろに立ったガルクを、彼は首を仰け反らせて見上げ、大きな金の瞳を更に大きくする。
「邪魔そうだから縛ってやろうと思ってな」
「あ、助かるよ」
手を楽しませる髪の感触と、吸い込まれそうな瞳、チラリと覗く胸元に、彼に触れたい欲求に駆られ、ガルクは髪を纏めるふりをして、細い首に手を這わせた。
「やっ」
ピクンと敏感に体を竦ませ、ガルクを見上げる。
「皿洗ってるんだから、そんな事するなよ」
「ごめん。つい、な?」
彼の非難にガルクは謝罪し、改めて彼の髪を掴み、サッとヘアゴムで纏めた。
彼にはいつでも触れられる。だから、彼のご機嫌を損ねない時に思い切り触れば良いのだ。