ミニチュア・ガーデン
第5章 縋るもの
部屋に戻って来て、入ろうとドアノブを回し、押すが何かが引っかかって重かった。なんだろう? と特に気にせずにグイグイ押すと抵抗を感じながらも開く。
「ラーク?」
布団の中に弱った彼は居なかった。それどころか、布団は出てくる時よりも血塗れになり、ボロボロに引き裂かれている。
「ラーク、どこに行ったんだ?」
嫌な予感しかせず、ガルクの声は震える。
部屋から出て、レイプして戻ってくるまで、三十分程しか経過していない。楽しむ為にレイプしたのではなく、適当に性欲を処理しただけなので、そんなに時間は経っていない。
だが、死を切望する彼にとって、三十分と言う時間はどう言う時間なのか。首に刻まれた深い傷が何を物語っていたのか、鳩尾やわきなど急所を狙った様な傷がなぜいくつもあるのか。
ガルクの顔から血の気が引く。血が頭から足に落ちて行く感覚がするほどに、失神しそうなほどに。それは以前にもあった。
ガルクは震えながら振り向く。重くて開きにくかったドアを見る為に。
「あ……ラーク……。ラーク、ラーク!」
彼は、ドアノブにシーツの切れ端を括り付けて首を吊っていた。
ガルクは半狂乱になりながら彼の首からシーツを外し、呼吸と心音をみるが、どちらも止まっていた。
「ラーク、どうして! 一緒に生きようって言っただろ!?」
無我夢中で叫びながら心臓マッサージをしようと、鳩尾の辺りに体重をかける。
ゴキッと何かの折れる音が響き、彼の胸に着いた手からも何かが折れる感触がする。
「ラーク?」
布団の中に弱った彼は居なかった。それどころか、布団は出てくる時よりも血塗れになり、ボロボロに引き裂かれている。
「ラーク、どこに行ったんだ?」
嫌な予感しかせず、ガルクの声は震える。
部屋から出て、レイプして戻ってくるまで、三十分程しか経過していない。楽しむ為にレイプしたのではなく、適当に性欲を処理しただけなので、そんなに時間は経っていない。
だが、死を切望する彼にとって、三十分と言う時間はどう言う時間なのか。首に刻まれた深い傷が何を物語っていたのか、鳩尾やわきなど急所を狙った様な傷がなぜいくつもあるのか。
ガルクの顔から血の気が引く。血が頭から足に落ちて行く感覚がするほどに、失神しそうなほどに。それは以前にもあった。
ガルクは震えながら振り向く。重くて開きにくかったドアを見る為に。
「あ……ラーク……。ラーク、ラーク!」
彼は、ドアノブにシーツの切れ端を括り付けて首を吊っていた。
ガルクは半狂乱になりながら彼の首からシーツを外し、呼吸と心音をみるが、どちらも止まっていた。
「ラーク、どうして! 一緒に生きようって言っただろ!?」
無我夢中で叫びながら心臓マッサージをしようと、鳩尾の辺りに体重をかける。
ゴキッと何かの折れる音が響き、彼の胸に着いた手からも何かが折れる感触がする。