テキストサイズ

両想いへの道のり

第15章 夏祭り

公園を出て…来た道と同じ方向へ…

夕方とは違い夜になると風景は

がらりと変わり…

水面にはオレンジ色の提灯が反射し…

キラキラと川が輝いている

空を見上げれば薄雲の隙間から

星空が輝き…月は繊月…

神秘的な空間とは裏腹に…

夜風はなく…蒸し暑い…

黒江と一華は無言のまま…

黒江の後ろを歩く一華…

重い空気の中…

一華
「ねぇ…黒江さん…怒ってるの?」

黒江
「…………」

一華
「じゃあ、私も怒ってる…」

黒江はピタリと止まり…

それに気付かず…

一華
「…ッ!!痛ッ!!
ちょっと急に止まらないでよッ!!」

と、ムスッとする一華に対して…

黒江は振り向き…

黒江
「何で、お前が怒ってんだよッ!!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ