女勇者アンの、華麗なる災難!
第2章 幼なじみと再会で、アンアン大ピンチ!?
わずかに残っていた足跡を頼りに、村から離れたところにある森の中へ。草木を掻き分けたりして探すも、ヤツはなかなか見つからない。
「はぁっ、はぁっ……。ゴブリンのヤツ、どこに行ったのよ! 足跡だと、確かこっちのハズなのに。もうっ、そこまで強くないクセに、逃げ足だけは速いんだからっ!」
明るいうちに早く見つけないと。定期的に偵察で入る森ではあるけれど、深く暗くなったら方向がわかりにくくなって、私でも迷い込んでしまう……
「っ! そこかぁっ!」
気配を感じた方の草むらを、剣で一振して刈り、中へ入り込んだ。瞬間、焦げた臭いが気持ち悪く鼻にまとわりつき、たまらず手で抑える。
「うっ……! こっ……これはっ……!」
真っ黒になって、うつ伏せで倒れている。背丈からして、さっき村を襲っていたゴブリンだ。そして、その傍らには、コンパクトなサイズ感の宝箱が落ちている。
……どうやら、大事な家宝とやらを盗んだのは、こいつね。
でも、何でこんな真っ黒焦げに? よく見ると、まだぷすぷすと煙が上がっている。
これって……炎魔法? だとしたら、一体誰が――
「はぁっ、はぁっ……。ゴブリンのヤツ、どこに行ったのよ! 足跡だと、確かこっちのハズなのに。もうっ、そこまで強くないクセに、逃げ足だけは速いんだからっ!」
明るいうちに早く見つけないと。定期的に偵察で入る森ではあるけれど、深く暗くなったら方向がわかりにくくなって、私でも迷い込んでしまう……
「っ! そこかぁっ!」
気配を感じた方の草むらを、剣で一振して刈り、中へ入り込んだ。瞬間、焦げた臭いが気持ち悪く鼻にまとわりつき、たまらず手で抑える。
「うっ……! こっ……これはっ……!」
真っ黒になって、うつ伏せで倒れている。背丈からして、さっき村を襲っていたゴブリンだ。そして、その傍らには、コンパクトなサイズ感の宝箱が落ちている。
……どうやら、大事な家宝とやらを盗んだのは、こいつね。
でも、何でこんな真っ黒焦げに? よく見ると、まだぷすぷすと煙が上がっている。
これって……炎魔法? だとしたら、一体誰が――