無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

　139

　何かがあった？…

　何かが起きた？…

　いや、何かが起きてるのか？…

　未だかつて、僕から着信しての折り返し電話が掛かってこなかった事は無かったから。

　え？…

　何かトラブルでもあったのか？…

　僕の心は、急にザワザワと胸騒ぎがしてきていた。

　何か変だ…

　いや、葵さんに何かが起きている？…

　それもスマホを手にできないような何かのトラブルが？…

　だって、だって…

　未だかつて、既読は付かない、電話には出ない…
　そんな事は無かったから。

　だけど僕は静岡県の父親の実家にいて、葵さんの様子など覗う術が無い…

　どうした？…
　
　いったいどうしたのだろう？…

　ドキドキ…

　ザワザワ…

　と、胸騒ぎが納まらない。

　そして明け方までスマホを゙握りしめ、心配していたのだが…
　いつの間にかに寝落ちをしてしまったんだ。


「…………っん、はっ…」

　朝７時に目覚め、慌てて握り締めていたスマホを゙確認したのだが…
　LINEの既読も、折り返しの着信も無かった。

　ザワザワとした騒めきは…

　ドキドキの胸騒ぎに完全に変わった。

　間違い無い…

　葵さんの身に、何かしらのトラブルが起きている。

　だが…

　自分一人で先に帰る訳にも行かず…

　僕は最後のこの日…

　ドキドキ、ザワザワと心を激しく揺るがせながらも、親戚の家で一日を過ごし…

　夜、遅く…

　午前0時過ぎに帰宅した。
　
　だが僕はまだ中学生三年生であり、いくら心配だろうとも、帰宅して直ぐに、こんな深夜に外出、つまりは葵さん宅に行く訳にもいかず…

　朝イチで行く事にして…

　また心身共に疲れのせいもあり、寝落ちする。

　そして朝イチに…

　葵さん宅へ走って行ったんだ。

　僕の家から葵さん宅までは走ったら五分と掛からない…



　だが…