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「シャーク×サルベージ」

第4章 「ハマム」


「それで? ジェムはここでその研究を引き継ぐの?」


エイプリルが問いかけると、目の前の若い研究者は明るく答えた


「そうね!明日から軍の依頼の調査に加わる予定よ、そのために今日のうちにリフレッシュしようと思ってさ!本場地球のハマムを体験したかったの!サイコーだったわ!」


「まぁ、地球体験を楽しんでもらえて良かったわ! 

 その…、

 氷漬けの小惑星の話しは

 何だかヘンテコだけど…」


エイプリルは苦笑いする


対してジェムのほうもアッサリしたもので笑って返している


「わかる、わかる! 私だってコロニーでこの仕事してなかったら、あり得ない!って思っちゃうもの!
 でもねぇ、実際に蒸留コロニーの水タンクの中には魚でいっぱいなのよ
 なんなら、肉食のサメまで泳いでるわよ!」


「ええっ! サメまで氷漬けで出て来たの?」

「サメだけだったら良かったんだけどねぇ…」


「どういうこと?」



「さっき言ったでしょ?
 最近のコロニー落としで氷結したものもあれば、中には太古に氷結して漂っていたものもあるってさ……


 太古には、その、

 サメよりも巨大なのも居たじゃない?

 メガロドンとかさぁっ!?」



「メガロドンっ!?」


ナオトは驚いた


そんな古生物の図鑑に出てくるような生き物が宇宙空間に凍っていたなんて!


ナオトは目の前の若い女がオカルト信者のように思えてきた…


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