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「シャーク×サルベージ」

第5章 「メガロドン」


その日の海底調査を終え、2機のマリン・ジェガンと1機のジェロックの3機小隊が水面に顔を出した


3機は上半身を人型のモビルスーツ
下半身が水中ジェットノズルのブースターパーツが融合している姿が海面に浮かぶ


フロート状の浮かぶ搭乗デッキにゆっくり接続する


待機パイロットのシンシアと、新たに調査チームに加わったジェムが彼らを出迎える


ジェロックからは若い巻毛の男が疲れた表情で出て来た


「残念だったね、ギル」

「ああ、仕方ないよ!海流は強いし渓谷は深いし、今回は長引きそうだよ?
 シンシアは明日が出番だろう?
 覚悟しておいて!」


ギルと呼ばれたパイロットはシンシアとハイタッチして今日の仕事を終えた


入れ替わるようにメカニックマン数人がコックピット周りを取り囲む


「悪いけどデータ送っといて!
 わたし明日潜るから!」


「了解です、シンシアさん」

若いメカニックマンの男性は笑顔で答えた


「それじゃあ、ジェム
 解析があがるのを中で待とうか?」


「いよいよね、明日が楽しみだわ!」


シンシアとジェムはフロートデッキを引き返していった



その数時間後、データを確認した2人はカメラが記録してきた映像を見ながら“この視界の中を明日潜るのか”と落胆していた


そこは暗い地獄の底のような深い穴が待ち構えているようにみえた…



翌日


ジェロックの複座式シートには操縦士のシンシアと調査員のジェムの2人が乗り込んだ


随伴する2機のマリン・ジェガンは訓練生が乗り込んでいる


予定通り、時間をかけて海底へ潜航する3機小隊


深い海溝が地の底まで続くかのように真っ暗な底なし沼のようにたたずむ


3機はワイヤーを固定させ、さらに深淵の世界へ降りていった


マリン・ジェガンの1機が消息を絶ったのはその直後であった……





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