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「シャーク×サルベージ」

第10章 「エピローグ」


同じく空母アルバトロスの中ではシンシア、クラウディア、ノヴァの3人が最後のサルベージ作業を成し遂げ、余韻にひたっていた



なんだかんだと仲が悪かったクラウディアとノヴァもメガロドン事件の激戦で互いを戦友と認め合っていた



「わたしたちのチームも今夜で最後ね、今となってはいい経験だったわ
 ありがとうシンシア、クラウディア」


「私は何もしてないけどね」


クラウディアはヤケ気味だ


「そうね、たしかに!
 アンタは動けず、シンシアの旦那にゲロをぶち撒けただけだものね!」


ノヴァは高笑いする


「あー、言わないで!本当に落ち込んでんだから! しかも初対面によ?
 わたし、第一印象サイアクだわ!」



「あー、おもしろい! 何度思い返しても笑えるわ! シンシア、アンタも何か言ってやりなさいよッ!?」



「ゲロってんのは仕方ないと思うわよ?
 昔から無茶なことばっかりやる人だから
 それより許せない事がひとつだけ有るのよ」



「なになに? 浮気でもしてた???

 それともクラウディアの大きなお尻が忘れられないとか寝言で言ってた??」



「やめてよ、本当に言われたんだから!」


「そんなんじゃないわ、彼は前の空軍で心肺停止になったことがあるの
 あれからコックピットに座るのは止めて!て言ってたのに…
 勝手に大暴れしてくれちゃって…!!」



「いいじゃないの、結局はアンタが最後のおいしいところだけをかっさらっていったんだから!」



「ああ、アレは本当においしいよね?
 お膳立てを旦那さんが死にものグルイでやってんのに、最後の最後に鬼嫁が決めちゃうのよ?
 わたしならやってられないわね!」



「でも……、ちょっとカッコ良かったよ」



いつも冷静で無表情のシンシアだったが、このときだけはクラウディアに向けて目を向いてしまっていた








【おしまい】







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