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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第5章 カタログ NO 4 とあるカップルの週末

でも そのコスプレは
えっちする…のは無理だから

この 海の中をイメージした部屋で

撮影を楽しむためのオプションなのだろうが

尻尾の色が選べるらしくて

貝殻ぽくなったビキニの上も
一緒にレンタルできるらしい

「でも、いいん…ですか?」

「ま、付き合わねぇでもねぇよ」

部屋のテレビのリモコンから
ホテルの専用ページから
人魚コスの貸し出しの注文をすると

10分もしない内に
部屋まで頼んだ人魚のコスプレセットが届いて

「凄いっ、人魚だッ。着替えて来る」

とそれを持って
ここで着替えるのが恥ずかしいのか
ゆりかがバスルームの方へ
行ってしまって
着替え終わるのを待って居ると

キィ…とドアが開いて

そこから 顔だけちらっと
こちらに見せて来て
勿体付けてるのかと思って居ると

「石黒さぁーん、大変、大変なのですがッ」

「大変?着替え、手伝うか?」

「そうではなくて、着替えは
出来たんだけど、私は、最大の
欠点を失念してました」

人魚のコスプレの最大の失念??

ドアの所から
助けて欲しいとその目が
石黒に訴えかけて来て

「これ、歩けない…んです。
あの、障害物競走の麻袋みたいにとは
これは借り物ですし、あんな風に
する訳には行かないので…」

確かに 尾ヒレが邪魔で
引っ掻かってしまって
転んでしまいそうで

動くに動けず固まってしまって居た

はぁーーっと石黒が
ため息をついて居て

「しゃあーねぇー奴だなぁ、
お前は、どうしてそうなんだよっ」

「助けて下さい、王子様。
このままでは鱗が
干からびて死んでしまうのです」

河童の皿みたいな事言ってんじゃねぇよ

勝手にそれらしい
設定盛ってくれちゃってるし

全く しゃーねぇヤツだな

石黒がソファから立ちあがると

ゆりかの待つ
バスルームへ迎えに向かった

それまでドアの陰で
見えていなかったゆりかの
人魚コスの全身が見えて


「どうですか?石黒さん
人魚っぽい感ありますか?」

ひょいっとお姫様抱っこで
バスルームから
人魚のゆりかを抱き上げて
石黒が運んでベッドの上に降ろした

「いいんじゃねぇか。ちゃーんと、
人魚っぽくなってら。
ここのがその恰好には合うな」

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