テキストサイズ

おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第6章 カタログ NO 5 秘密の個人授業 前編

生徒である彼を 獅堂を
異性として男性として意識を
知らぬ間にしてしまっている自分が居る


「私は…どうすれ…ば、いいの?」


校長に泣きついてでも
見合いの話を早急に進めて貰えば

彼に対して堂々と
自分には相手が居るからと
お断りが出来るのかも知れないが

その会話の中で
相手の名前を校長から聞いたが
話半分に程度にしか聞いて無かったから

相手の名前も
連絡先も年齢も顔も知らない

どうかな?って打診をされただけだから


彼を納得させる理由になんて

これは到底なり得ない…訳で


どう立ち回ればと考えれば考える程に

ドツボにハマってる感覚しかしない


彼の言葉の意味を
脳内で反芻すればする程に

その内なる収まりきらない程の
熱い熱を見せつけられてしまって
自分の中で消化できなくなりつつある


この感情を…彼に悟られてはならないのだ

追加試験の内容がどうこうではなくて

獅堂がその試験で満点を取るか取らないかが

重要なんかじゃない…


私がどんな難題を追加試験に用意して
彼が満点を仮に取ったと仮定してもだ

そんなのは効力のない口約束なのだと
私が踏み倒せばいいだけなのだから

恐らくに彼にとっても
どうでもいい試験なのかも知れない

私がそう彼を否が応にでも意識して

感じてしまって居る事を

彼に気取られてはいけない


私の中にあるこの隙を彼に見せてはいけない


私が…少しでも…彼に…

それを…見せてしまえば

きっといとも簡単に

教師の仮面なんて彼の手に
剥がされてしまうだろうから

その教師の仮面と免罪符を失えば


私は只の… ひとりの女でしか無くて


獅堂と言う存在を生徒のひとりではない

彼を… 獅堂 総一郎と言う

1人の… 男性として 男として

特別な存在にしてしまうのだろう


ノートパソコンを開いて

追加試験の内容を見直すも

どうにも作業に集中など出来る訳がなくて


獅堂の事を嫌でも考えてしまう


そのまま パタンと若葉は
自分のノートパソコンを閉じた




ーーーー
ーーー
ーー



ストーリーメニュー

TOPTOPへ