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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第6章 カタログ NO 5 秘密の個人授業 前編

俺はこれで失礼しますと
こちらに深く丁寧に頭を下げると
獅堂が特別指導室を後にして

部屋の壁の時計の針は
丁度補習時間の終わりを指していた


ひとり 若葉が部屋の中に残される


いや ちょっと待て…

今 さらりと

ナチュラルにとんでもない事を

獅堂の奴は言ってのけなかったか??


私があの見合いの話を急いで進めれば

少々強引な手立て…も

持さない勢い…だった様…な??

言い草ではあったが

いや 待て待て 

重要なのはそっちじゃなくて

アイツは何に 

じっくりと時間を掛けるつもりで居るんだ?

それに…だ さっきの晩婚化の話の時に

獅堂は何を言って居た?


あれは…まるで あれじゃあ…まるで


さっきの彼の言葉を反芻して

その意味を深読みすればするほど

ある結論に 考えが辿り着いてしまって


ドキドキと自分の心臓が騒がしい


意味を考える程 落ち着かなくなる


あの言葉…は 私に… まるで


”俺なら貴方を幸せに出来る”とでも


言われているかの様しか感じられなくて


私が獅堂に…一時の気の迷いだと
諭す様な事を言った事に対して
気の迷いなんかじゃないと示して来るから


直接的な言葉ではない


ではないにしても

そんな事を言われてしまって…は


「私は…一体、どうすれば…いいの?」


どんどん 自信を無くすばかりだ

彼に直接的な言葉で迫られて

求められでもしたら


断わり切れる自信が無くなるばかりだ


彼は17歳で 高校生

それもこの学園の生徒で教え子だ


あり得ない…あってはならない事なのに




ーーー
ーー



総一郎が学校からの帰り道

ポケットからスマートフォンを取り出して

朝に断った 花火大会の話について

石黒に 行きたいとLINEを送った


一度断わった手前
石黒からは不満そうな返事が来て
石黒とやり取りをしながら

岡崎にもLINEをして
岡崎からは 別に構わないと返事が来たので

渡辺にそれとなく岡崎も来るから
一緒に花火に姉も連れて来ないかと
LINEを送って置いた

渡辺には中学生の妹も居て
あそこの3姉妹が揃うと
大いに目立ちまくってしまうので
普通の私服ならまだしも
浴衣なんて着ればそれは当然で

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