
おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ
第7章 カタログ NO 5 秘密の個人授業 後編
「まだ、心細い…と言ってもか?
お前が言ったんだぞ?獅堂。
さっき自分が、言った事も忘れたのか。
お前の事を…、頼ってもいいんだろう?
それでも…、送るだけ
家に送ったら、そのままお前は
私を置いて、帰ってしまうつもりなのか?」
口調こそはいつも通りの先生だが
そんな心細そうにしながら
甘えた様な声で言って来るのは
ズルいと思う…
「なら…その…先生が
落ち着くまで…だけなら…ッ」
私の心細いも
彼の落ち着くまでも
それは ただの
彼を家に上げる事への
俺が先生の家に上がる事への
―― 言い訳でしか…ないから ―――
多分理由なんて あっても無くてもいいし
どんな理由でも良かったんだと思う
どうにも あの場の流れのまま
先生の家まで来てしまったまではいいが
総一郎は内心落ち付かないでいて
年頃の女性の部屋にしては
女性らしい可愛らしい様な
小物で溢れている事もなく
かと言ってミニマリストと言う程
何もないと言う訳ではないが
あまり余計な物のない
シンプルな部屋でしかなくて
「ここまで、世話になったな。獅堂。
外は、熱かったしな、
とりあえず。冷えた茶でも飲むか?」
とりあえずと良く冷えた
麦茶を先生に出されて
一気にそれを飲み干して
出されたグラスを空にすると
若葉が空になったグラスに
お代わりの麦茶を入れに
キッチンに行こうとするのと
その腕を掴んで引きとめた
「あの、お茶は大丈夫ですので、
それより、先に、
その足の傷…の手当を…した方が」
「でも、ここの手当をしてしまってから
シャワーを浴びてしまったら、
また手当しないとダメになってしまわないか?
それに傷はまずは十分に洗浄をして
表面の汚れを落としてからだな…」
カタンと総一郎が立ち上がると
若葉の目の前に来て
「なら、足の傷を先に洗いましょう」
そう言って総一郎にその場で
お姫様抱っこで抱き上げられてしまって
さっきまではおんぶで運ばれて居たのに
今は彼の腕の中に収まる様な恰好で
お姫様抱っこ…をされてしまって居た
「先生、バスルーム、どっちですか…?」
総一郎ががバスルームの位置を
家の主である若葉に確認して来る
