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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ
第11章 カタログ NO 9 ユガミノクニ
「怖い?…私が怖いのは……、
総一郎じゃなくて…」
あんな仕打ちを受けても
俺が怖いとは思わない…のか?
「俺は、君に酷い事をしただろう?」
「……?酷い事?」
「あの2人が…」
「別にあの人達に酷い事なんて、
何もされてないよ?私」
そうあっけらかんと沙夜が
何でもない事の様に言って来て
ゾクッと背筋が震える
一瞬 ほんの一瞬だけ
俺にも感じ取る事が出来たんだ
この部屋で俺が していた
ある意味 処刑にも似た
確認行為は
彼女の居た 世界では
日常だった…んだと
気が付いてしまって
だからなのか…
俺がずっと
歪んだ世界だと思って居た
この 赤い椅子しかない
小さな 小さな ユガミノクニは
もっと 歪んだ 世界を
知っている彼女の目には
歪んだ世界にも 映らないのか…?
「ねぇ、総一郎。
総一郎は…私が、怖くないの?」
俺がそう問いかけた様に
彼女がそう俺に問いかけて来て
その問いかけに答えられずにいると
「ねぇ、総一郎…、ここに居てもいい?」
「ああ、いい」
「そうしなくても、一緒に寝てもいい?」
「ああ、そうだ」
彼女がここに来て 数日後に
質問して来た事を 同じように
俺に確認を取って来て
「ねぇ、総一郎。聞きたい事…が、あるの」
さっきまでも 聞いて来て居たのに
聞きたい事があるのだと改めて言われて
この後に問いたい事が
彼女にとって重要な質問なのだと
総一郎は理解した
「何だ?沙夜」
「総一郎はさ…、私の事…いる?」
”ねぇねぇ 総一郎 私の事 好き?”
”総一郎 ずっと一緒に居てくれるよね?”
そんな言葉を言われる度に
うんざりしてしまってたんだ
聞きたくもないと そう思う様になっていて
俺は その言葉を禁止するようにしたんだ
俺に 好きだとか愛してるとか言うのも
聞いてくるのも
言わそうとするのも 全てを
口にする事を禁じたんだ
どの女も 最初は
それでいいよ って言うんだ
だが いざ付き合うと そうじゃない
どの女も 同じ様に 俺にそれを聞いて来て
俺にそれを求めて来て
俺にそれを言わそうとしてくる
彼女は 明らかに その女達とは違う
沙夜が俺に聞いているのは
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