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ソルティビッチ

第1章 ソルティビッチ…

 5

「よし、じゃあさぁ、アレをさぁ…」

「え、ぁ、あぁ、あ、アレを…」

 そしてベッドサイドの三段の小さな籐制のチェストの引き出しを開け…

「今夜はどっちがいいの?」
 
「ぁぁ、うん、小さめで…」

 ヴィー、ヴー、ヴー…

 アレのスイッチを入れ、ゆっくり沈めていく。

「はぁ、うぁぁ…」

 そう、アレとは…
 『バイブレーター』である。

 ジュブ、ニュチャ、ジュブブ…

 ヴィー、ヴー、ヴー…

「はぁ、うぁぁ、ゆ、ゆりさぁん…」

 彩ちゃんはこれで責められるのが好きであった…
 彼女は中の奥派であるから、奥へゆっくりと沈め、スイッチを入れ、上下に動かしていくと、喘ぎ、身悶え、震えてくる。

「はぁ、いいわぁ、いい…」

 そして女性相手にはエム的なわたしは、そんなバイブレーターで責めるというより…

「あ、んん、もっとぉゆっくりぃ…」

「あ、ふぅ、もっとぉ奥までぇ…」

 そう彩ちゃんに指示され、それに従順に従う事により…
 昂ぶりにシンクロし、快感がわたし自身の快感へと繫がってくるのであった。

「はっ、はぁ、あ、や、あぁ…」

 彩ちゃんは快感の昂ぶりと共に自らの腰も動かしてきて…

「あ、や、ゆっくりぃ、あ、や、イッ、イッちゃうぅ…」

 そして全身を激しく震わせ、喘ぎ、絶頂していく…

「はぅぁ、イッ、イクうぅ、あ、ゆりさぁん…」

「あ、はぁ、っくうぅぅ…」
 そしてわたし自身も彩ちゃんの絶頂にシンクロし…
 軽く自らの指先のひと弄りで、再び絶頂してしまう。

「はぁん、あ、あやちゃぁん…」

「うぅ、ゆ、ゆりさぁん…」

 わたしにはこんな女同士の緩やかな営みのセックスも…
 たまらなく大好きであるのだ。


 だが、熱く、固い、猛々しい怒張のあの独特の肉の感触が…

 いや、あの感触も、当然、大好きであり、心は、ソレを一番に求めてはいるのだが…

 なかなかこの不安定な自律神経の昂ぶりを優しく治めてくれる男は…

 そうそうにいない…

 現れない。


 そしてわたしは自らを『ビッチ』と称する様に…

 男性相手にはエス的であり…

 わたしのメガネに適わなければ直ぐに飽きてしまい…

 先の様なシュールないざこざが耐えないのであり…

 そして次から次へと男を漁る…

 そんな『ビッチ』いや、『メス犬』なんだ…



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