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お人好しは何かと巻き込まれる

第9章 一回って?

「来客?こんな夜に一体誰だよ!」

「それが人間のギルドからの使者で
和平条約についてと、そこの娘を
引き取りに来たってことだけど…」

「…私?…もしかして…」

濡れて汚れた下肢を拭いて急いで服を着る。

リヒターも気怠そうに立ち上がる。

「お迎えか。もっと楽しみたかった
から残念だが、ありがとな」

「いろいろと言いたいことは
あるけど、とりあえず和平できるといいね」

リヒターは微笑み一度だけルシアリアの
頭を撫で一緒に部屋を出た。

リヒターに案内され応接室に向かう。

ルシアリアが思ったとおり
客間にはフォルトがいた。

「なんだ!フォルトじゃないか!」

ルシアリアが声を掛けるより先に
フォルトの名を呼んだのはリヒターだった。

「フォルトと知り合いだったの?」

「知ってる知ってる!こいつが
無茶して魔物の領地でヘマした時に
助けてやったんだよ」

リヒターがガシッとフォルトの肩を組む。

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