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お人好しは何かと巻き込まれる

第12章 旅立ち 初めての野宿

男の隣に座らせたくなくて端に
ルシアリアを座らせてその隣にフォルトが座る。

狭いが乗ってる人数は少なめ
だったので余裕があった。


しばらく皆静かに乗っていたが
冒険者三人組の一人が堪えきらず話しかけてきた。

「あの!もしかして、あなたは
魔王討伐したフォルトさんですか?」

三人組のみんなが興奮を抑えきれないという
様子で見てくる。

「…そうだけど」

フォルトはそっけなく答える。

「やっぱり!一人で魔王討伐なんて
すごすぎる!俺あなたに憧れてました!
もし良ければ魔王討伐の時の話を
聞かせてください!」

フォルトは面倒そうに、どう断ろうか
考えていたが…

「私も聞きたい!」

ルシアリアの一言でフォルトの武勇伝を
聞くことができたのだった。


馬車は賑やかに今日野宿する場所に辿り着いた。

フォルトが魔王討伐にはルシアリアの存在が
いかに大きかったか吹聴したおかげで
冒険者でもないルシアリアもなぜか辿り着く頃には
「姐さん」と慕われていた。

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