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お人好しは何かと巻き込まれる

第13章 エキドナのまじない

何の音だろうと木箱の下を覗いてみると
ヘビがいて尻尾の先が木箱の下敷きに
なって動けないでいた。

「大丈夫!?今助けるからね!」

必死に藻搔いていたヘビはルシアリアを
見て最初は驚いたものの木箱を
退かす姿を見ると大人しく動ける
ようになるのを待っていた。

木箱を退かすとヘビの尻尾は少し
潰れたようになっていた。

「わ~大丈夫?今治すからね」

治癒の魔法をかけると潰れていたのが
嘘のように元に戻った。

「これでもう大丈夫。気をつけてね」

その場を去ろうとすると後ろから声が
聞こえてきた。

「礼を言う。人間にもお主のように
心優しい者がいるのだな」

「え?」

振り返ると先程助けたヘビが喋っていた。

「私はピピ。エキドナ様の眷属である。
そこらのヘビと一緒にするなよ?」

ヘビが喋ったのに驚いた。

最初に声が聞こえたのは気のせいでは
なかったようだ。

(エキドナって確か、上半身が女の人で
下半身がヘビの魔物って聞いた事がある)

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