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お人好しは何かと巻き込まれる

第13章 エキドナのまじない

「どうしてこんな所にいたの?」

「それは…ちょっと木箱で昼寝をしていた
つもりが運ばれてここに投げ出された時に
箱の下敷きになってしまい動けなくなって
しまったのだ。何人かに見つかったが
驚いて逃げる者達ばかりだった。

お主のおかげで助かった。お礼に
以前、主から人間の女人なら喜ぶと
聞いたまじないをかけてやろう」

「え?いやいやお礼なんて気にしないで!」

「それだと私の気が済まん。受け取れ」

そう言うと尻尾の先を回して何か呪文を唱える。

ルシアリアの体の回りを一瞬火花が散り
左手の甲に光が集まってすぐ消える。

「あの…これ何のおまじないなの?」

左手の甲を見るとバラの花のような
模様が光って浮かび上がっている。

「あぁ、説明してなかったな。
誘淫の印と言って、どんな男も虜にするまじないだ。

その印がある間は子は宿さぬが何度でも行為が
できて女人には嬉しいまじないなのであろう?」

得意げに話すピピにルシアリアは
一気に青褪めた。

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