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お人好しは何かと巻き込まれる

第16章 思わぬ災難

初対面なのに名前を知ってる事に驚くが
愛称で呼んでいるという事はフォルトに
聞いたのかもしれない。

「はい。そうです。どうかし…」

「あなただけには渡さない!」

急にキッと睨まれ体が硬直する。

「えっと、何の話…」

体は動かないが話す事は出来るようだ。

しかし相手が全く聞き入れない様子である。

「しらばっくれないで!ギーニに
あなたは相応しくないんだから!」

目の前の少女が何に怒ってるのか全く
検討もつかなかったが急に目が閉じてくる。

何か魔法を使われてると思い至った時には
目の前が暗くなり意識を失った。




大きな音がしてルシアリアが目が覚めると
辺りが暗くて何も見えない。

生活魔法で明かりを灯す。

するとルシアリアがいたのは洞窟の中のようだった。

近くに出口のようなところがあったが
大きな岩で塞がっている。

先程の大きな音はこの出口を塞いだ音だったようだ。

「どうしてこんな所に…さっきの子が
連れて来たのかな?」

洞窟に閉じ込められ出れそうにない。


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