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お人好しは何かと巻き込まれる

第16章 思わぬ災難

怪我をしてるのを放っておけない
ルシアリアは直ぐ様駆けつけ魔法で
治してあげる。

「大丈夫?すぐ治すからね」

突然暗闇から人が出てきたものだから
女の子は涙が止まるほど驚いたが
怪我を治してもらい警戒を少し解く。

「お姉ちゃん、どこから来たの?
助けに来てくれたの?」

女の子は小さな声で尋ねてきた。

「助け?何かあったの?」

「盗賊がこの奥にいるの。
私、攫われて売られそうになる前に
こっそり盗賊の目を盗んで逃げてきたの。

お姉ちゃんは助けにきてくれたわけじゃ
ないんだね…」

悲しそうに俯き、また涙が溢れる。

そこにまた奥から複数の足音が
聞こえてきた。

少女はビクッと体を強張らせ怯える。

ルシアリアは先程隠れていた窪みに
女の子を隠す。

「動かないで静かにしててね。
暗くても大丈夫?」

少女はコクッと頷く。頷いたのを
確認して足音が聞こえる方に向かう。




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