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お人好しは何かと巻き込まれる

第16章 思わぬ災難

自分の足元を照らす魔法のライトを
敢えて付ける。

出口は塞がってるので逃げ場はない。

二人共見つかるよりは自分一人で
何とか時間を稼ぐしかない。

足音はすぐにやってきた。

盗賊らしき男が二人。焦ったような
顔をして近づいてきた。

「なんだ?女!お前この洞窟に何を
しにきた?ガキを見なかったか?」

「いいえ?誰にも会わなかったです。
私はこの洞窟に夕飯になるような
キノコがないか探しに来ただけです」

そう言うと盗賊二人はコソコソと話し始めた。

「誰にも会わなかったって事は
ガキはもう洞窟から逃げたんじゃ…」

「ガキはもういいじゃねぇか。
代わりにこいつを連れて行きゃ
お頭は喜んでくれる」

コソコソと話してるが丸聞こえである。

女の子が逃げたと思ってるという事は
あの塞がっていた所はやはり出口だったのに
ルシアリアを閉じ込める為に塞がれたのだろう。

盗賊にも出口が塞がっている事を
悟られないようにしなくてはいけない。

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