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お人好しは何かと巻き込まれる

第16章 思わぬ災難

「お頭、すいやせん。
ガキを逃がしちまった」

「バカヤロー!ならさっさと捕まえてこいよ!
なんだ、その女は!」

一人がルシアリアから手を離し
コソコソとお頭に報告する。

「ちっ、ガキは残念だったが子供の足で
こんな山奥から村に帰れるとも思えねぇし
魔物にやられるか、帰れたとしても
明日の夜だろう。

警備兵が俺達を追ってくるには時間が
あるし…俺達も動くのは明日でいいだろう」

話がつくとニヤニヤとした目で
ルシアリアを上から下まで見て品定めしてくる。

「あんたくらいの小娘が一番買い手が
多いんだ。売る前に味見してやっからな。
ねーちゃん、今日は一緒に楽しもうや」

盗賊という事を隠そうともせず近づいてくる。

一歩下がるが腕を捕まれてるので逃げられない。

誘淫の印が効いてたら
直ぐ様襲われてるだろうからピピの
結界は効いているはず。

なのに盗賊に襲われるとは
どういう事かと頭を抱えたくなった。


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