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お人好しは何かと巻き込まれる

第20章 ドラゴンとの協定

扉の反対側を見ると蹲るギーニと
付き添いのシェーラがいた。

「大丈夫!?」

「大丈夫だ。ドラゴンは人より
丈夫だからどうということはない」

心配して駆けつけるルシアリアに
そう答えたのはギーニではなくフォルトだった。

「それは我のセリフだろう?なぜ
おまえが答える」

「あんだけ、激しい戦いをして
たったこれだけの衝撃がおまえに
効くわけないだろ!?」

「不意打ちで痛いもんは痛いんだ!」

バチバチと言い争いが、始まりそうで
ルシアリアは焦る。

「ギーニ、言い争いをする為に来たんじゃ
ないでしょ」

シェーラのその言葉に睨み合っていたのも
忘れてルシアリアに向き直る。

「そうだった。我はお主なんかに用はない。
ルア、我はルアに用がある」

「?…私?」

「シェーラが迷惑をかけたな。そして我も
世話になった。我があんなに負傷した事など
生まれて初めてだったから真に感謝する」

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