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お人好しは何かと巻き込まれる

第22章 小さな呼び声

「ルア!大丈夫か」

「フォルト……フォルトっ!」

フォルトを見て安心し涙が溢れる。

ルシアリアが自分の足で立ったのを
確認してからフォルトは自分のマントを
取って肩から掛けてくれた。

「なんだ!おまえは!」

怒りに駆られ逆上するタランチュラ。

「おまえこそ、なんだ?おまえのような
魔物は初めて見た」

切られた左手首を抑えながらもその問いに
薄気味悪く笑う。

「そりゃあ、そうだろうな。俺は元は人間だ。
研究が大好きでいろんなヤバイ薬を作って
研究所を追い出されたが…

ある日、魔物と融合出来る薬が完成したら
試したくなってなぁ。タランチュラで
試してみたら大成功。
俺ってやっぱり天才だったわけ。

おまけにタランチュラ共を支配出来て
研究の為の材料集めによく働いてくれて
最高だよぉ。邪魔ぁしないでもらおうか!」

タランチュラの体から糸が吹き出て
ルシアリアとフォルトに襲い掛かる。

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