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お人好しは何かと巻き込まれる

第22章 小さな呼び声

バラバラになったタランチュラの
体を食べ始めたのだ。

「なんだ!?おまえ達!食べるな!
食べるんじゃない!止めろぉぉぉ」

弱った動けない体では、たくさんの
タランチュラを支配する事は出来ずに

異質なタランチュラは断末魔と共に
敢え無く消えていった。

その光景を自分の身で隠しルシアリアに
見えないようにフォルトが抱き寄せる。

そして、たくさんのタランチュラ達は次に
ルシアリア達に目標を変える。

それをフォルトは剣と魔法を使って
あっという間に薙ぎ払った。

「とりあえず、この辺りはもう大丈夫。
ルア、怪我はない?」

「フォルト…うん、大丈夫。助けに
来てくれてありがとう」

お互いの無事を確認し合い抱き締める。

「ルシアリア!」

そこへ光の塊が二つ近づいてきた。

フォルトは身構えたがそれを
ルシアリアが止める。

「フォルト、待って!妖精の友達なの」

「妖精!?この光が?」

フォルトには声は聞こえるものの
ただの光の塊にしか見えない。

フォルトも妖精を見るのは初めてだった。

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