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お人好しは何かと巻き込まれる

第22章 小さな呼び声

「ルシアリア、無事で良かった。
ごめんなさい。何も出来なくて…」

「ううん。二人共無事で良かった」

エカテリーナとフィアを手の平に
乗せ無事を喜ぶ。

しかし二人の顔は曇っていく。

「ですが、仲間が…命は何とか
助かったものの妖精にとって第2の命
と言っても過言ではない羽根を
失ってしまい…」

少し離れた場所に他の妖精が集まっていた。

その中で泣いている妖精が3人みんなに
囲まれていた。

途方にくれ泣き叫ぶ3人。
どうしようもなく寄り添い一緒に泣く妖精達。

「……上手くいくかもわからないけど…
治癒魔法…掛けてもいい?」

泣いている妖精を放っておく事など
できずにルシアリアはそう申し出ていた。

失った物を元に治す事例なんて今まで
聞いた事がなかったが試さずには
いられなかった。

エカテリーナは了承し泣き暮れる一人を
ルシアリアの元に連れてきてくれた。

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