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お人好しは何かと巻き込まれる

第33章 一番強いのは?

「ルシアリア様、一緒に来て!」

ミリーに手を掴まれ、ここに来てから
初めて部屋の外に出る。

部屋の外に出るとクラウン王国によく
似た大きな城が目の前にそびえ立っていた。

荒野の真ん中に建っており寂れた感じがする。
その城の一部が崩れ煙が立ち昇っていた。

「きゃああ!魔王城が壊れちゃってる!」

「一体何が…」

2人で城の正面から見ているとその煙の間から
大きな影が見えた。

壊れた城の部分に悠然と佇んでいたのは
フォルトとドラゴンの姿のギーニだった。

「フォルト、加減をしろ!」

「これしきで気が収まらない」

剣を肩に乗せ相手の出方を待っている。

「フォルト!」

遠くにいて聞こえないかもと思ったが
思わずルシアリアが名前を呼ぶとフォルトは
ハッと振り返った。

「ルア!やっぱりここにいた!」

フォルトが風魔法を使って一瞬で
ルシアリアの近くへ来る。

「ルア!…って…その格好は…?」

フォルトが一目見て驚いたルシアリアの
着ていた服は…

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