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お人好しは何かと巻き込まれる

第37章 始まりの夜

ベッドの上にそっとルシアリアを下ろす。

お風呂上がりで艶やかな髪に頬も唇も
潤って赤く染まって花に囲まれるルシアリアは
何も身に纏ってなかったが世界一綺麗だと
思った。

愛おしさが込み上げてそっと口づけする。

「やっと俺だけの物にできた」

「んっ 最初からフォルトの物だよ」

「気持ちだけじゃなく形式上もって事。
ルアを…聖女を狙う不届き者は後を
絶たなかったからな」

髪を撫で頬や目尻や額に口づけを
降らせていく。

「いつも守ってくれてありがとう」

「聖女の守護者だからな。当たり前だろ」

「当たり前じゃないよ!フォルトがいて
くれなきゃ治癒の旅も2年じゃ
終わらなかったよ」

「俺は早く終わらせてルアと結婚
したかっただけ」

「…治癒の旅が終わってから結婚したいって
ワガママ聞いてくれてありがとう」

「いや、ちゃんと役目を果たしてから
じゃないと落ち着かないだろうし…
結婚してなくてもずっと一緒にいれたからな」

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