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お人好しは何かと巻き込まれる

第6章 ヴァンパイアの気まぐれ

「というか、助けに来てくれたのすごく
早かったね!ヴァンパイアは助けにくるのは
早くて明日の夜って言ってたのに」

「あぁ、ノース町に行くと守るはずの
対象者がいなくなってるし、その頃ルアに
付けていた印が急にあり得ない速度で
移動したから気配を追ったら町に
わりと近い山奥で止まったからすぐに
駆け付けたんだ。ヴァンパイア絡みとは
思ってなかったけど…」

わりと近いと言っても屋敷の窓からは
明かりの一つさえ見えない山の中である。
どれだけ、急いで駆けつけてくれたのか
わかって涙がまた出そうになる。

「それでも恐い思いをさせてごめん」

「どうしてフォルトが謝るの?
助けに来てくれてありがとう。
あっ!手の甲、怪我してる」

「あれ?いつの間に…これくらい大丈夫」

「ダメ。見せて」

フォルトの手を取りそっと手を重ね力を注ぐ。

すると優しい光が出て傷が治る。

「これで大丈夫!」

「お人好し。これくらい大丈夫なのに」

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