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お人好しは何かと巻き込まれる

第7章 上書き

「だって怪我が残ってないか見ないといけないし

俺も山の中捜索して汚れたから早く入りたいし

一緒に入れば一石三鳥」

「一石三鳥?…もう一つは?」

「ルアの裸が見れる」

「わぁー私は後で入るから!」

「はいはい。いいからいいから」

フォルトはただ体に巻きつけていただけの
シーツをさっさと取り払って
逃げようとしているルシアリアを軽々と
抱きかかえて浴室に入った。

フォルトは小さな木の椅子にルシアリアを
座らせて頭からお湯を掛け
髪から洗ってあげる。

ルシアリアは恥ずかしくて
借りてきた猫のようになっている。

「俺、細くてサラサラのルアの髪
大好きだ。力、強くない?」

「…大丈夫。…気持ちいい」

「うん。良かった」

髪を洗い流すと次は体。

「大丈夫!自分でできるから」

「うん。怪我がないか確認するからね」

断ったのに手に石鹸を泡立たせ
ルシアリアの体に手を滑らせていく。

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