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お人好しは何かと巻き込まれる

第7章 上書き

フォルトは落ち着くまでしばらく
頭を撫でてくれた。

頭を撫でられ落ち着いてくると
フォルトが顔を覗き込んできた。

「というか、今回の騒動でも俺が危ない
なら助けに来なくていいとか思ってただろ?」

「え、どうして…」

その場にいなかったのに心を読まれてた事に驚く。

「ルアの事なら何でもわかるよ。
根っからのお人好しだからなぁ。

でもそれ、いらない心配。俺、強くなったよ。

魔王だって倒したよ」

「……はい?」

突然、思わぬ爆弾発言に理解が追いつかない。

「村に帰って来る前、魔王討伐してきた。

大陸の端にあるこのアルク村にはまだ
情報が来てないけど、それも時間の問題だろ」

「フォルトが?仲間と?」

「いや、俺一人で」

「一人で!?魔王ってそんなに弱かった?」

「いや、転移魔法とか妙な魔法をいろいろ
使うから手間取ったけど、なんとかなった」

ケロッと答えるフォルトに
驚きすぎて何も言えなくなる。

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