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お人好しは何かと巻き込まれる

第8章 人狼族との出会い

「ちょっとこっちに来い」

リヒターは人が集まってきたのを
気にしてルシアリアとレクトを
人が少ない路地に連れて行く。

「あんた…」

「ルシアリアです」

リヒターはその場の勢いで求婚した
もののまだ名前も知らない事に気付くと
ルシアリアが名乗る。

「ルシアリア、俺達人狼族が恐くないのか?」

「人狼族…は、恐くないです」

二人を見るが、さっきの耳を見てないと
人間としか思えない。

体格のいい強面の二人組という感じである。

見た目に最初は圧倒されたものの
話してみると人と変わらない。

人に攻撃してくるようにも見えないので
変に怯えることはない。

だが、レクトはその言葉が信じられない
という顔をしているのがわかった。

「えと最初、恐いかなと思ったんですが
お耳…かわいかったです!いえ!
こんな事言ったら失礼ですね。
かっ、かっこよかったです!」

怯える様子もなく一生懸命に話すルシアリアに
面食らい肩の力が抜ける兄弟二人。

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